2007年09月19日 コメント (20)

これまで通りに。

2000年8月にスウェーデンへ来てから、早くも7年が過ぎ、8年目が始まりました。色々と嬉しい事やら困った事もありましたが、まあなんとか現在に至っています。今回は、そんな中でも一番辛かった事のお話です。

どうやら長男のモユルは何かしらの発達障害を有している事が分かりました。いわゆる自閉症(広汎性発達障害の一種)です。

070919_01.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4

えー、まだ小さいんだし、そんな事は分からないんじゃないの?と思ったりもしますが、実はもう一年をかけて専門の先生に掛かり、何度も面談と診断を繰り返してきました。僕の個展の帰国中や、夏休みの中断もありましたが、先々週、モユルは自閉症だとの告知を受けました。

〈続きを読む前に〉
僕もこれまでは全く知らなかったのですが、「自閉症」とは、言葉から想像されるような、「内に引きこもる」「他の人との関わりを持たない」という類ではなく、社会生活を送る上でのコミュニケーション能力などに困難を伴う障害であると現在は判明しています。
分かりやすく言うと、普通なら相手を気遣って控えめに伝えるべき状況下でも、平気で超ストレート(他人から見れば超辛口)に言ってしまうなども、典型的な症状(あくまでも一例)です。現代では、「自閉」という言葉は症例にそぐわないと言われていますが、そのまま使用されているのだそうです。

070919_02.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4

ちょうど一年前、モユルは幼稚園(正確にはちょっと違うけど、分かりやすく表記します)へ通い始めました。しかし、最初の2週間が終わる前日、「モユルはおそらく何かしらの心の病気があるかもしれない。ここではうまくやっていけないから、専門の先生に相談するべきだ。」と言われました。

たった2週間で分かるもの?と普通なら思うわけですが、ある意味、幸運だったとも言えるのが、この保父さん、保母さん(夫婦)の息子さんも同じ様な問題を抱えていたこと。モユルの事にも気づける知識と経験があったのです。僕がモユルの特徴として話していたことも、実は自閉症の子供達に典型的に現れる症例がとても多かった(もちろん当時、僕は全く知らなかった)事からピンと来ていたのでしょう。

確かに幼稚園へ通い始めたばかりとはいえ、もゆるは毎日、他の子供達の中に居るのをとても辛そうにしていました(遊ぶのが嫌いというわけではない。ここが難しい)。僕は単純に、”これまで常に僕たち両親と一緒にいたこと”や、”慣れない場で緊張しているから”と考えていました(まあ、普通ですね)。こういう過程を経て、子供は幼稚園へ慣れていくわけですが、モユルの場合は全く違って、緊張の日々の連続となっていたのです。

それでもモユルは泣くわけでもなく、必死に耐えていました。それまではしていなかった、指しゃぶり(幼児がえりかな?)が始まったのもこの時でした。自分自身を抑えようとしていたのでしょう。刺激の連続である集団生活はモユルにとっては負担以外の何物でもなかったのです。

なーんて事は今だから書けますが、当時の僕は全く考えてもいないことだったので、「モユルがんばれ」と思って、ちょっと厳しく突き放してみたりしていました。しかし、実際はモユルにとって、これらは全部余計なお世話だったのです。突然決まった幼稚園最終日の帰り道、モユルに多大な苦痛を与えていたのだなと気づき、さすがにショックを受けました。

いつものモユルに戻るまでちょっと時間が必要でした。

070919_03.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4

幼稚園の先生から、相談すると良いと教えてもらったのが、検査に通った子供専門の精神科でした。ここで第2の幸運。自宅の最寄りにある病院に併設されていたんです。かなり待たされるとも聞いていたのですが、思ったより早く順番が回ってきました。後で聞いてみたら、小さい子は優先扱いになるそう。

最初の頃は面談が中心。普段の生活や、モユルの特徴などたくさん話しました。次の面談や、その次でも同じ質問があったのですが、おそらくこれは内容を確定する為だったのでしょう。年末年始の3ヶ月に及ぶ帰国後、日本での成長ぶりを報告したりしてから、今度は成長度を見る診断テストが始まりました。これは全てビデオ撮影をし、テスト中のモユルの仕草から、僕との関係までチェックされたようです。

そして、診断結果の告知を受け、モユルはやはり自閉症を有していると再認識をする事になりました。幼稚園の最終日ほどではなかったけど、覚悟をしていたとはいえ、やっぱり多少のショックがありました。

というのが、ここまでの経過。近々、新しい幼稚園の見学に行くことになりそうです。自閉症児専門もしくは、対応可能な場所になるようです。その中でモユルはトレーニングを始めることになります。そして、親の僕たちもモユルとの正しい接し方を勉強しないとね。

070919_04.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4

自閉症は先天的な病気で、一生治ることはありません。

しかし、肉体的苦痛を伴うわけでもなく、正しい訓練を経れば、モユルが受ける精神的苦痛も減らすことができます。さらに、余命数年というような難病でもありません。愛する子供を失う辛さと比べたら、この先にあるかもしれない試練なんか楽勝です。

芸術家や科学者にはこの病気を有している人が結構いるというのも、何かを期待しちゃったりします(笑)。一つの事に人一倍(正確には百倍くらい?)熱中するというのもモユルの大きな特徴です。

そうそう、診断結果によると、どうやら僕はモユルと非常に良い関係を築けているらしいとわかりました。褒められました。これは嬉しいですね。

そして、3つめの幸運。
僕はモユルの側にいる時間を比較的、多く持てるのでサポートし易い点。

4つ目の幸運。
スウェーデンの医療福祉のサポートを受けることが出来る。高度な医療(詳しくは知らないけど、日本の医師が学びに来るほどなのだから、劣ることはないでしょう)だけでも心強いのに、ここまでの経済的負担はなんとゼロ。
そしてこれからは、お手当てを請求する権利もあるんだそうです。書類を読んでみたら、内容がすごいので驚きました。例えば、「人一倍、服を汚すので、その為の洗濯費と、多めに用意する服の費用」でもOKらしい。我が家には必要ないとは思いますが、通院に車が必要ならば、それについても善処(たぶんタクシー代が支給される)してもらえるんだとか。恐るべし、スウェーデン。

勉強できることはたくさんあるし、これからもモユルと一緒に楽しめるんだから僕は幸せ者です。人生、子育てって色々なことがあって、本当に楽しいですね。

と、僕たちはとても前向きに考えています。やたらと長い文になりましたが、ここまでご覧頂きありがとうございました。明日からまたいつも通りの親バカ、カメラバカのブログに戻ります(笑)。今後ともよろしくお願いします。


 >>本家「ストックホルムの空を見上げて」でコメントを読む

2007年10月24日 コメント (5)

ちょっと嬉しいニュース。

ストックホルムの幼稚園は、とにかく待ち時間が長い(空席が出来ないと入園できない)事で悪名高い(全地域とは限らないようですが、少なくとも僕たちの住んでいる地域はそう)のですが、モユルの場合は特例で長蛇の列の先頭に入れてもらえました。

そして昨日、自宅の最寄りにある幼稚園(119人待ちだったので、普通ならば1年待っても順番が回ってこない)で空きが出るとの連絡がありました。現在改築中なので、年明けの1月からの入園でどうかという提案(どうやら現地の視察もしてくれたらしい)でした。他にも申請している幼稚園(全部、先頭にしてくれた)が数カ所あるのですが、モンテッソーリ教育を採り入れているような特色ある所ばかりなので、いつ順番が回ってくるかはちょっと見通しが立ちません(新年度が始まる8月が大抵は入れ替えの時期)。ということで、立地の良さが最大の魅力のこの幼稚園に行ってみようと思います。

そしてもう一つ、待ち望んでいた滞在許可(ビザ)の発行準備が完了したと移民局から連絡がありました。これでもう一年、スウェーデンに住むことが出来るようになります。早速、パスポートを持って移民局へ出かけようと思ったら、モユルが風邪をひいてしまって延期決定。とりあえず、一安心です。

071024_01.jpg

カメラ: Hasselblad 1000F
フィルム: Kodak 160VC
レンズ: Carl Zeiss Distagon 60mm F5.6

一ヶ月前に撮っていた写真をやっとスキャンしました。今は落ち葉で覆い尽くされている芝生もまだまだ綺麗です。

 >>本家「ストックホルムの空を見上げて」でコメントを読む

2008年01月14日 コメント (2)

動画で記録!

年末のエントリーで、モユルの素敵な記憶力について触れたのを覚えていますか?子供は絵本を丸々覚えたりと物覚えが良いと聞きますし、親バカなだけということも分かるけど、やっぱり驚きの毎日です。

自閉症の子(もゆるのこと)には、記憶力などに秀でる子がいるらしいのでちょっと期待。

先週から幼稚園がついに始まりました。が、いきなり「キラキラ星」をスウェーデン語で歌いきる快挙。親子サロンで聞いていたり、ママが歌ったりしていたのだけど、歌ったのは初めて。その日の朝に幼稚園で先生が歌った事で出てきたらしい。他にも色々と分かっていそうだ(笑)。

080114_01.jpg

これは記録しておいたら面白いなと思ってビデオ撮影をしてみました。撮影時にはモニターが気になってしまうので本来の調子ではありませんでしたが、期待に応えてくれました(笑)。

ビデオでは、鉄道の科学(1977年佑学社)という本を読んでいます。いつもはモユルが読んで欲しい箇所を、ママが読み聞かせていたのだけどいつの間にか覚えていました。ママの読み間違えもそのままで(笑)。
ネット上に動画をアップしました。口調が可愛いいですよ〜。約2分です。

注:再生すると音声が出ますので、お仕事中の方はしっかりと対策(笑)をされてからご覧ください。


以下、原文のまま。
「英国鉄道の最新型旅客列車。転覆しかけているのではなく、カーブに沿って走る為に、内側に傾斜しているところ。この新奇な緩衝装置によって、列車は通常よりずっと速い速度で曲がることができる。在来の線路で時速240kmで走る性能を持っている。」
「最も成功したモノレールであるブッペルタール ジュベバーン。1901年に建設され、今でも運転されている。この絵はモノレールの長所と短所をはっきりと示している。長所は余分な地上面積をとらないということであり、短所はあまり体裁がよくないということである。」
「ディズニーランドの跨座式モノレール」
「羽田から浜松町を走っている跨座式モノレール」
「急なカーブを走る南アフリカの”ベイヤー ガラット号”。狭いメートルゲージの急なカーブに適するように設計されている。現在、運転中の最大の蒸気機関車で、東アフリカ、南アフリカで見られる。」

こんな調子で色々と(興味のあるところだけ)教えてくれるんです。絵本じゃないところがちょっと凄いでしょ。今度はトーマスでも読んでもらおうかな。

さて、明日も幼稚園(最初は僕も付き添いで一緒に通園+一緒に遊ぶ。先日は3歳の女の子に、面白いパパねと言われました♪)なのでそろそろ寝ないと!

 >>本家「ストックホルムの空を見上げて」でコメントを読む

2008年01月22日 コメント (8)

みんなで林の中へ。

まずはモユルが通い始めた保育園について、ちょっと説明。これまでは幼稚園と記述していましたが、正確には保育園と言った方が良いみたいなので、今回から改めます。保育園はスウェーデン語でFörskolaと言って、直訳すれば「就学前学校」という感じでしょうか。1歳から5歳までの子供が通えます。

注:今回の内容は僕が住んでいる地区での話ですので、他の場所では内容が異なる可能性がありますのでご了承ください。

ただし、誰でも一歳から子供を預けられるわけではありません。両親共に就職しているか、就学している事(もしくは就職活動中)が必須条件になっています。要するに働いているか、学生でない限りは、子供の世話は親が行わないとなりません。間違っても、子供を預けて自分だけ遊びまくるなんて事は出来ません。そんな事をしながらさらに休業手当(子供の世話をする事を条件に会社/学校を休み、給料保証/お手当てをもらう)をもらっていたりなどすると、摘発対象になってしまうんですよ。冗談じゃなく、それ専門の調査隊がいるらしい(と、新聞に載っていた)。

例外ももちろんあります。我が家の様な滞在許可のみのビザで、片親(カズエのこと)が条件を満たしていない場合は週15時間という感じに保育時間が減少します。ただし、二人目の子供は保育園へは通えません。あと、モユルの様な障害を持っている子なども例外扱いです。小学校が始まるまで集団生活が出来ないのかと心配になりますが、4歳からはそれらの制限無く、通うことが出来るようになっています。

保育料は親の収入によって変動します。最高に稼いでいる人で約20,000円/月。子供の年齢が上がると割引もある。あと兄妹も割引が適用されます(おそらく子育て支援の一環)。我が家はモユルが障害児だということで15時間/週は無料。さらには必要なら専門家の派遣などのサポートも保証されています。という事で今月はまだ午前中しか通っていないので、無料のはずだったんだけど、なぜか先日、請求書が届いた(笑)。まあ払っても全然問題ないくらいの少額(2000円もしない)だったんだけど、おかしいと思うので問い合わせ中。

(追記:当初は全額無料と書いていたのですが、確認したところ正確には週15時間までが無料。保育園の保母さん達も勘違いしていたのでした。)

080122_01.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

さて、モユルの保育園通いも3週間目になりました。保育園へ最初は1時間だけの通園で、少しずつ時間を延ばして12時(ランチ後)までいられるようになりました。僕も付き添って保育園生活をしていたんですよ。一緒に切り絵をやったり、手を繋いでお散歩に行って、食事も他の子と一緒です。こども達と絵本を読んだりと、ほとんど保父さんと同じ(笑)。

でも、最近は園内保育の日は、保母さんに預けてすぐに帰って来ても大丈夫なほど。一般的には一週間くらいで付き添い期間(新入生は必ず)が終わるのだけど、モユルの場合はまだまだ続きます。2年前は全くダメで一週間で断念していたのだから凄い進歩です。

そして今日は、近所の林に出かけるというので、一緒について行きました。モユルのような自閉症の子によくある症状として、「普段と違うことをするのが苦手(要するに毎日同じが良い。予定外の事は嫌い)」という事が挙げられるのですが、モユルに不安を持たせない為にパパである僕が付いていったという次第です。

080122_02.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

お揃いのベストを着て出発です。

注:ベストには保育園名と連絡先などが書かれているので、画像処理を行ってあります。あと、人物や場所が特定できるような写真もカットしています。本当は素敵な写真がたくさんあるのだけどね。

080122_03.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

歩いて10分くらい。住宅街の中にある林に到着です。こんな所に!?という場所で驚きました。

080122_04.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

まずは皆でフルーツ。

モユルのクラスは、3歳から5歳児の混合コース。23人に担当保育士3人。しかし今日は20人の子供に4人の保育士。

080122_05.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

ついに今日、皮付きのリンゴを食べられるようになったモユル。

080122_06.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

すぐに遊び始めるこども達。岩の間に屋根を作るようです。

080122_07.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

こちらでも何かのゲームをしているのかな。スウェーデンの保育園では雨の日も、雪の日も、泥だらけの場所でも普通に外で遊ばせると聞いていたけど、実際目の当たりにすると凄いなあ。

当然、びしょ濡れになるので、下駄箱横には乾燥室付き。

080122_08.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

どんどん登っていく。3人とも女の子。

080122_10.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

保父さんとお話中。

080122_09.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

そして、モユルはというと。。。

まだ皆と一緒に遊ぶのは難しい(自閉症ではごく一般的)ので、ティーナ(スウェーデンでは”先生”とは付けないで名前で呼ぶ。大学の先生だとしても名前。)が、ほぼ付きっきりで見てくれています。

次回に続きます。

 >>本家「ストックホルムの空を見上げて」でコメントを読む

2008年01月23日 コメント (5)

ちょっと感激。

自閉症の子の一番典型的な症状を挙げると、やっぱり人とのコミュニケーション力の低さだと思います。モユルもその例にもれず、家族以外の人には全然慣れようとしません。分かりやすくいえば、人見知りを極めています。←意味不明(笑)

注:症状の重い子の場合は親とでさえも打ち解けられないそうなので、その点、僕たちはまだ対応しやすく済んでいます。

080123_01.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

そんなモユルだけど、保育園のティーナ(先生ね)と段々と仲良くなってきました。全く分からない言葉(スウェーデン語)を話しているというのに、少しずつ信頼し始めているみたい。

正直、僕はその様子を見て感激しました。これまでは、こういう事は極めて難しいことだったからです。まあ、今でもそうだろうけど家族以外に関心を持っただけでも大きな進歩だと思っています。

080123_02.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

このブログではモユルの笑顔をたくさん載せていますが、見知らぬ大人+外国人相手でこうやって笑顔を見せるのは初めて。これまでは皆無だったと思います。

080123_03.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

ティーナの合図、1、2、3に合わせて、

080123_04.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

Hoppa(スウェーデン語でジャンプ)!

080123_05.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

結構大きな石だけど、何度も登って飛び降りていました。家に帰ってきてからも、En, två, tre och hoppa!と遊んでいます。よほど楽しかったのでしょう(笑)。

080123_06.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

おっと、岩の間に作っていた屋根(昨日のエントリー参照)が出来上がったようです。

080123_07.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

くぐり抜けるモユル。

080123_08.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

皆と遊べるようになると良いね。

注:これは親がそう思うだけであって、本人は全く興味が無いことかもしれないので無理させないようにはしたいです。

080123_09.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

さあ、お昼ご飯の時間になるから帰るよー。

080123_10.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Planar 50mm F1.4

そして、保育園の玄関に干される長靴たち。

 >>本家「ストックホルムの空を見上げて」でコメントを読む

2008年01月24日 コメント (11)

すごいよ、モユル君!!

もう親バカと分かっていますが、でも、でも、昨晩、ビックリすることがあったんです。

080124_00.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4

なんか随分と変わった遊び方をし始めました。当然面白いから、僕はカメラに手が伸び、撮影し始めます。

080124_01.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

やけに真剣な表情のモユル。すごく柔らかい手つきで並べています。綺麗だねー。と、思っていたら、

080124_02.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

え、ちょっと待って、今、何をしたの!?
ファインダーを覗きながら撮影を続けていた僕は、思わず声を上げてしまいました。なにか凄い事をしなかった、今?

この写真はまさにその時の物。まさか、こんな事をするなんてとビックリ。

080124_03.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

すごく褒めてあげたので嬉しいらしく、また並べ始めるモユル。

というか、これは誰に教わったの?保育園で?
「ううん、自分で考えた」と言うんです。確かに保育園にはこのLEGOデュプロは無いし、こんな遊びをしていたとは聞いていないなあ(迎えに行く時に、今日は何をしていたかを教えてもらえる)。

いや、並べるだけなら、まだ分かるよ。でも、僕もママも「綺麗に並べているねー」とモユルの真の目的を予想だにもしなかったんです。

追記:保母さんにビデオを見せて確認してみたのですが、やっぱり保育園でこの様な事はしていないそうです。
再追記:そのあと保母さんが、他の保母さんにも確認してみたのですが、やっぱり誰もやっていませんでした。

080124_04.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

写真では分かり難いのでビデオ撮影をする事にしました。Xacti(ザクティと読む)にGitzoジッツオの三脚(笑)。超頑丈な三脚との対比がおもしろいでしょ。

動画を置いておきました。4分ほど。きっと驚きますよ。

080124_05.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4

気を良くして何度も繰り返すモユル。本当はもうパジャマに着替えて歯を磨かないといけない時間なんです。

080124_06.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4

しかし、ちょっと興奮してしまったパパも、撮影に集中(笑)。

本当に面白い遊び方だね。ていうか、誰かに教わったんでしょ?←まだ半信半疑。

 >>本家「ストックホルムの空を見上げて」でコメントを読む

2008年01月27日 コメント (11)

モユルの成長ペースを思い出してみる。

モユルの様な自閉症の子は一般の子と比べて発達が遅いという特徴があります。なにかしらの発達障害があるかもしれないと最初に指摘されるのは、大抵が成長具合を見る定期検診などの時じゃないでしょうか。歩き始めるのが遅いとか、そういうことですね。

実際モユルもそうでした。しかし、当時の僕たち(特に僕)はそれを全く問題に考えていませんでした。(今でもそうかもしれないけどね)

080127_01_04122502.jpg

カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: EF-S 17-85mm F4-5.6 IS

1万枚以上(正直驚いた)撮り貯めてあるこども達の写真を引っ張り出して、ちょっとチェックしてみることにしました。こういう時には写真がたくさんあると便利。参考資料は「育児百科」主婦と生活社刊。

080127_02_040227.jpg

カメラ: Olympus Camedia C-700UZ

7ヶ月。育児百科にはいつ頃からハイハイをすると載っていなかった。でも、遅い方だったはず。ママは既に就寝中なので今は確認できず(笑)。

080127_03_040331.jpg

カメラ: Olympus Camedia C-700UZ

10ヶ月。早い子だと7ヶ月くらいでつかまり立ちをするらしい。

バナナはパパが作った木製。

080127_04_040408.jpg

カメラ: Olympus Camedia C-700UZ

10ヶ月半。ヴァセリンの蓋を開けたり締めたりするのに熱中。この頃には一つのことに集中する現在のモユルにもある特徴が現れていたんだね。

080127_05_040508.jpg

カメラ: Olympus Camedia C-700UZ

11ヶ月ちょっと。歩行練習用の押し車ブリオのカート。特に何の意図もなく購入。タイヤをくるくると回すのに夢中になる。(実はこれも、自閉症の子によくある特徴だった)

080127_06_040523.jpg

カメラ: Olympus Camedia C-700UZ

ちょうど一歳。つかまり立ちを始めた頃。7ヶ月から10ヶ月くらいで出来るらしい。

080127_07_040728.jpg

カメラ: Olympus Camedia C-700UZ

1歳2ヶ月。やっとカートで遊べるようになってきた頃。まだ足元はおぼつかない。

080127_08_041225.jpg

カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: EF-S 17-85mm F4-5.6 IS

そして、記念すべき初歩行の瞬間。1歳7ヶ月。育児百科によると、かなり遅いことが判明(笑)。しかし、僕はそれでも全然心配していませんでした。

こんな感じに考えていたんです。
モユルは何をするにも、十分に準備して機が熟すのを待っている。「満を持している」と解釈していたのです。

だって、ハイハイをしても、伝い歩きをするにも、まして歩き始めてからも上手にこなすのです。要するに危なっかしくないんです。早くから歩き回る子は怪我が絶えなかったりするけど、モユルにはそんな心配は皆無。転んでいるモユルなんてホンの数えるくらいしか見たことがない気がします。そういえば、今でもあまり転ばないなあ(たぶん関係ない)。

話し始めるのも遅かった(正確には最初の発語は普通だったけど、語彙が増えていかなかった)けど、これも同じ様に解釈していて、「十分に理解をしてからしゃべり始める」のだろうと僕はのんびり構えていました。めちゃくちゃ前向きな思考でしょう(笑)。とは言っても、これっぽっちも後悔とかはしていませんよ。

カズエママは、公園で遊んでいる他の子と比べて、成長が遅いなと気づき始めていた頃です。

今後もちょこちょこと、モユルの事について書いていきます。後で思い出すのに便利だからね。

 >>本家「ストックホルムの空を見上げて」でコメントを読む

2008年02月04日 コメント (6)

我が家の惨状。

室内で撮影をする時には、なるべく写らない様にしていたのですが限界です(笑)。って、もうお気付きだとは思いますが。。。

080204_01.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

ある時から、壁一面がキャンバスと化してしまったのです。

転居する際には壁を塗り直す費用を負担しないといけないだろうなあ。しかーし、モユルが自閉症だという事で障害手当をもらえる事が分かった(この回の後ろの方参照)ので申請してみようっかな。え、不謹慎だって?いえいえ、スウェーデンでは当然の権利です(もちろん正当な理由があるからこそ)。

080204_02.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

シールを色々な所に貼られるのなんて可愛い物です。

080204_03.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

Rody君にも容赦しません。

080204_05.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

雑巾で拭いてみるモユル。取れないって(笑)。。。

080204_06.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

絵の具の上を、プレイサムの車で走る。

080204_07.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: EF24-105mm F4L IS

ママもいつの間にか描き込んでいるし、もう止めません(ガックリ)。まあ、この机の時と比べればずっと良いかな。

 >>本家「ストックホルムの空を見上げて」でコメントを読む

2008年02月07日 コメント (6)

出来る事と、出来ない事。

モユルは最近やっと10まで数えられる様になりました。しかし、本当は分かっているのにワザと黙っているんじゃないかという気がしてなりません。いきなり100まで数えるという離れ業をやってのけて欲しいです(笑)。

4歳の誕生日(今は4歳8ヶ月)にオムツを止めました。それまではオムツを使う!と言って猛反発していたんだけどね(生活スタイルの変化は好まない)。でも、翌日から普通にトイレに行けていました。なんだ、ちゃんとオシッコをコントロールできるじゃない。と、思っていたら最近はおもらしをしたりする(笑)。

オモチャの置き方とか、本の並べ方にやたらと厳しい(僕はよく注意される)。と思わせて、全くほったらかしにする事も良くあって分からない(笑)。

こんな感じで、自閉症の子に典型的な特徴を発揮しまくりのモユルです。普通じゃない方が格好良い(皆と同じじゃイヤという考え方ね)と常日頃から思っている僕には、最高にクールな生き方をしていると感じてしまうわけなのですが、今日も面白い事がありました。

080207_01.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Planar FE 80mm F2.8

集中力だけは誰にも負けません。保育園でもこの点は気付いてもらえていて、他の子がすぐに違う遊びをしたがるのに対し、モユルは黙々と一つの事をし続けます。

080207_02.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Planar FE 80mm F2.8

例えば今朝のモユル。また変わった遊びが始まったねー。

080207_03.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Planar FE 80mm F2.8

ニワトリさんの背中に上手に積んでいきます。

080207_04.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Planar FE 80mm F2.8

この後すぐに壊してしまったので、ママは見る事が出来ず。撮っておいて良かった。

うん、手先は器用だね。と、思っていたのだけど。

080207_05.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Planar FE 80mm F2.8

最近になって熱中し始めたのがハサミで紙を切る事。これまた黙々と切り続けます。折り紙は山ほどあるので全然構わないよ。

080207_06.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Planar FE 80mm F2.8

うんうん、良い感じの手つきじゃないですか。

080207_07.jpg

カメラ: Canon EOS 5D
レンズ: Carl Zeiss Planar FE 80mm F2.8

では、線に沿って切ってみようと渡してみると、な、なんて大ざっぱな切り方(笑)!!器用なんだか、不器用なんだか判断不能です(笑)。あ、でも、一定の間隔で内側を切れているんだから、実は上手なのか?まあ、これだけハサミ遊びに熱中しているのだから、すぐに上達しそうだけどね(これまではあまり好きじゃなかったみたい)。

ということで、大事な本や書類を切り刻まれない様にだけ気をつけようっと。

 >>本家「ストックホルムの空を見上げて」でコメントを読む